はじめに
私たちは、笠岡市役所という公務職場で働く職員、すなわち「公務員」であるという面と「労働者」という面の2つの面をもっています。
この2つの面から要求実現をめざす具体的なとりくみの方針を考えるにあたり、まず、私たちを取り巻く情勢を捉えておく必要があります。当然のことながら私たちの生活や公務員としての仕事は、社会や政治と関わっているからです。今年の私たちの勤務労働条件を決める、賃金確定交渉で考えてみても、物価や社会保障制度、税負担の動きで、求められる賃金改善水準も変わってきます。
私たちの賃金や労働条件は最終的には労使による交渉によって決定されますが、その根拠となる法制度を決めるのは政治です。職場からは「政治的なことに関わりたくない」「政治から距離を置きたい」という声を聞きますが、私たちのくらしと政治、すべてが政治と関係しています。私たちの要求実現と政治は深く結びついているのです。 そのため、政府の意向はさまざまな面で私たちに影響します。そしてそれは「市民全体の奉仕者」である私たちの目の前にいる一人ひとりの市民生活にも関係するものであり、「市民に喜ばれる仕事がしたい」という思いを実現するために何が必要か、考えとりくむために必要なことです。
私たちは、これらの情勢を正しく捉え、職場から・地域から広く労働者・国民に知らせるとともに、これから始まる2024年秋季年末闘争で、様々な課題での幅広い国民の一点共闘を発展させ、住民本位の政治への転換を図ることが重要です。
そのためにも、今定期大会をすべての組合員の知恵と力を結集し、展望をもって運動を進める方針を確立する場にしましょう。
大会の任務と役割
- この1年間の活動を総括し、その教訓を組合員全員のものとする。
- 厳しい情勢の中でも諸要求実現をめざす、たたかう方針を組合員全員で確立する。
活動の3つの基調
- 憲法を守りくらしにいかす
- 地方自治を住民の手に
- 職場に民主主義を
たたかいの基本方針
- 組合民主主義を堅持し、組合員こそ主人公の組合運営を貫き、職場を基礎にたたかう。
- 行革・自治体攻撃を打ち破るため、「全国労働組合総連合(全労連)」「日本自治体労働組合総連合(自治労連)」に結集し、全国の労働者を視野に入れ、要求実現のため産業別闘争1を軸に全国的規模での共同を拡大し、全国的な労使の力関係を変えることを絶えず追求する。
- 自治体リストラ、公務員制度改革と対決し、自治体労働者と地域住民の生活と権利を守り、財政の民主的転換、地方自治の拡充をめざす。
- 「官民一体、国民総決起の国民春闘・地域春闘の前進で、賃金の底上げ」、「大幅賃上げと全国一律最低賃金制度の確立」、「安心して働けるルールの確立」、「不況打開と雇用確保、社会保障の充実で国民・地域経済の立て直し」などの国民的政治課題と諸要求を高く掲げ、民主勢力との共闘を重視し、絶えず革新統一を追求し、国民的な運動の発展をめざす。
- 憲法をくらしと地域・職場にいかし、憲法擁護、反核・平和と国政・地方政治の革新と革新自治体建設をめざす。
- 全組合員が確信をもって立ち上がれる要求をもとに、生き生きとした、働きがいのある職場環境づくりを進める。
たたかいの目標
- 生活改善に役立つ賃金制度を確立する
- 勤務労働条件の改善をめざし、民主的職場をつくる
- 市民のくらしと地方自治を守り、民主的な自治体をつくる
- 安保条約廃棄、反核・平和、憲法と民主主義を守り革新統一の力量を高める
- 組織強化・拡大“頼りがいある”笠岡市職労に発展する
さらに引き続き、「団結とヒュ-マニズム」を合言葉に、全力で奮闘しようではありませんか。
- 同一産業内の複数の労働組合が共同して行う運動で、おもに日本の労働組合運動について使われる用語。春闘などもこれに含まれる。日本では労働組合が企業や職場別に組織されているため、規模や経営状態によって活動に差異が生じやすく、その結果、業績等事情の悪い企業での労働条件が低下し、それが全体の水準を低下させてしまう。これに対処するため、組合間で共通の目標を設定し、運動形態や日程を調整して一斉に行動することによって、労働条件の平準化をはかり、全体の水準を向上させようとする運動のこと。 ↩︎